どんどん大人になっていく。
夜中に目が覚める。
しばらく眠れそうになかったので、本でも読もうかと思ったんだけど、字が読めない。
難しい漢字が読めない、ということではなく、視界がぼんやりとかすんでいて、見えないのである。
自慢ではないが目は悪いので、常日頃、割と視界はかすみがちなのだが、ここまでひどいのはちょっとやっかいである。
メガネをかけても、愛用の目薬をさしても改善しない。
眠れないのに、こうも見えないと、ベッドの中でじっとしていることしかできない。
これは退屈だ。
結局、朝になるころには見えるようになっていたので、要は、頭や肉体に較べて、目の疲労が回復するのに時間がかかるようになっている、ということなのかもしれない。
眼科の主治医の話によると、ぼくの目の性能はおじいさんクラスらしいので、あり得ない話ではない。
徐々に、しかし、確実に、老いていくのであるなあ。
目をつぶっていてもできることを、何か考えないといけない。
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